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【うち漢方】肝気滞体質|光和堂薬局

12月30日(水)~1月3日(日)は薬局お休みです。メールでのご相談はお受けします。

|肝気滞体質

  • 肝気滞

  • 1 肝気滞とは

    気滞とは、自律神経から視床下部に気の充満あるいは渋滞が生じて、感情や精神機能が乱れている状態です。

    気滞とは

2 主な症状

肝気滞体質の方が感じる主な症状は、次のとおりです。

  • 神経質
  • イライラ
  • 怒りっぽい
  • 手足の振るえ
  • 動悸
  • 動作不安
  • のぼせ
  • 頭汗
  • 充血した鋭い目つき
  • 胸や腹が張って苦しい
  • 体のあちらこちらが痛む
  • 不眠
  • 寝つき悪い

3 主な病気

肝気滞体質の方が罹る主な病気は、次のとおりです。

  • 更年期障害
  • 産後血の道症
  • 生理前症候群(Premenstrual Syndrome:PMS)
  • 微小血管狭心症
  • 自律神経失調症
  • パニック障害
  • 睡眠障害
  • 摂食障害

4 代表的なツボ

肝気滞体質の方によく用いるツボは、次のとおりです。

(1)指圧におススメ

(2)お灸におススメ

5 病気の対処養生法

(1)感情を安定させる

気滞では、自律神経の働きが乱れています。まずは、大脳と自律神経を仲良くさせることが大切です。

それには感情を安定させることです。人間として生きている上でのストレス緊張不安などでの感情の乱れは避ける事ができませんが、早めの気分転換で、悪い感情を引きずらないことです。笑うことは、悪い感情を断ち切るために良いことです。

音楽やお芝居など芸術や芸能に触れることもお勧めです。そして、腹式呼吸を実践することです。

(2)更年期を上手に乗り越える

更年期には女性ホルモンが大きく入れ替わり、大脳の下にある脳下垂体がフル稼働します。それによって、他のホルモンのバランスを乱し、さらに脳下垂体上部の自律神経の中枢である視床下部も影響を受けて、自律神経も乱れます。

これらの乱れが、更年期特有の症状であるのぼせホットフラッシュめまいふらつきイライラ感、不安感などを起こします。

更年期によるホルモンの変動期間は、数年に及ぶことがありますが、自律神経の乱れは漢方と腹式呼吸が改善してくれます。

朝起床前と夜就寝前に毎日継続すれば、自律神経の働きが調和して、のぼせイライラ不安感などが緩和されます。

(3)更年期の動悸

更年期に発生する胸痛動悸を微小血管狭心症と呼び、近年そのメカニズムが明らかになりました。心臓は生まれた時から二十四時間休むことなく、全身に血液を送るポンプとして働いています。

心臓を動かす原動力となっている心筋に、常に酸素と栄養のある血液が供給されなければなりません。この心筋に血液を送る太い血管を冠動脈と呼びます。微小血管狭心症では、冠動脈以外の細い血管が一時的に痙攣し狭くなり、心筋に血液が届かず一時的に虚血状態となり、胸痛動悸を起すのです。

この攣縮は、血管保護作用のある女性ホルモン(エストロゲン)の低下と、自律神経の働きの乱れが発症に関与しています。特に安静時や就寝中の深夜から明け方に発生することが多いです。

(4)更年期は体質改善のチャンス

更年期には、気滞だけでなく、血瘀湿熱などが共存することがあります。

漢方では、気血水の三つをバランス良く整え、ホルモンの入れ替えをスムーズに行えるようにします。決して更年期は女性の敵ではありません。

更年期は体質を改善するチャンスでもあります。

更年期を通して、アレルギー体質から脱却したり、冷え症が治ったり、慢性的な頭痛肩こりがなくなる方もいます。ネガティブに考えずに、これを機会に自分の身体を見つめ体質を理解して、元気で明るい更年期後の生活を目指しましょう。

(5)産後は目を使い過ぎない

産前産後で女性ホルモンが劇的に変動します。その際、眼の奥にある脳下垂体が非常に忙しく働きます。更年期と同様に産後は、ホルモンと自律神経の働きが大きく揺さぶられて変動します。

産後は安静にして、眼をあまり使い過ぎないことは、脳下垂体と視床下部の働きを調和させるために不可欠です。また、授乳の刺激は、オキシトシン分泌を促し子宮を回復させて、さらに月経を抑制する作用で、出産で疲れた子宮と卵巣を休ませてくれます。

(6)パニックは自己防衛本能から始まる

不安や焦燥感は、自分を守るために生じる自然現象です。人間も動物です。人間も古来より、野生動物のように外敵に襲われることを長い歴史の中で経験してきました。

予期的な不安や焦燥感は、外敵からいち早く自分を守るために、自分に知らせる信号です。こんな時に、動物は一目散に逃げるのですが、人間はそれができません。

しかし、脳では神経伝達物質が副腎ではホルモンが多量に分泌され、身体能力をフル稼働して逃走できるようにスタンバイしてしまうのです。これが、動悸や過呼吸、手足の振るえなどパニック症状を発する原因です。

まずは、自分が感じる不安や焦燥感を否定しないことです。それを否定して、嫌な気持ちになると脳や自律神経がさらに乱れて、悪循環に入ってしまいます。

ここでも腹式呼吸が有効です。

朝起床時と夜就寝前の腹式呼吸を習慣化しておけば、日中など予期不安が現れた時に、すぐに腹式呼吸ができるようになります。そんな時に深呼吸ができれば、不安の悪循環が必ず収まって行きます。

(7)過食はこころの栄養不足

過食は、ストレスのはけ口として、経験したことがある方も多いと思います。

過食に対する問題は、食べることに罪悪感をもつことです。嫌な気持ちになると、食欲が抑えこまれて、満足感がなくなり、さらに食べるという悪循環に陥ります。

まずは食べ過ぎる自分を責めないでください。むしろ食べて、ストレス解消をすると考えて、食べ過ぎることを否定しないことです。食べることは、身体に栄養を与えると同時に、こころにも栄養を与えているのです。

(8)美味しさがこころを満たす

こころの栄養を満たすために、本当に食べたいものを、きちんと厳選しましょう。そして、それをしっかりと味わうことです。栄養面はもちろんですが、見た目で選ぶことも大切です。なるべく値段の高いものを選ぶのもポイントです。

太るのを恐れ、カロリーや糖分を気にし過ぎ、食べたいという欲望を押さえ込むことは、過食時は良くありません。

とにかく、食べた時に、本当に美味しいと感じ、幸福感を得られるようなものを選ぶことが大切です。

肝気滞の漢方薬は?



※ 当ページは、堀口和彦先生[薬剤師、鍼灸師]が監修(一部執筆)しています。参考文献